放課後

2009年4月30日 読書
東野圭吾
講談社 1988
第31回江戸川乱歩賞受賞作


合宿中にナニをしていたところをみられた女子高生が怒り狂って、それを見た教師二人を殺害する話。
狂気です。
しかも、作中において、その教師がナニを見たっていう確たる証拠は見られないから、もしかしたら、全くの彼女の誤解かも。

これ、動機としてはどうなんでしょう?

高校生という多感な時期にナニを見られるってのは確かに、精神的に来るものはあると思います。
ですが、計画的な殺害にまでいたるでしょうか。

だって、合宿中にナニをしちゃったのは彼女なわけで、見られたくないならそれを合宿中にやるなという話です。

つまり、彼女にも責任の一端はあるわけです。
しかも、それを見られたかもというだけで自殺未遂をしたと。

要約すると、
「合宿中に我慢できずナニしちゃって、それを見られた可能性があったから、耐えられなくて自殺未遂。そして、その誤解かもしれない恥ずかしさを無かったことにするために殺害計画を発動した。」


。。。やっぱりこれおかしいよね。。。


これ、女性的意見だとどうなんだろ。
この場合、この高校生の気持ちを理解できるのかなぁ?




主人公の前島先生はすごいよく描かれていたと思う。
回りにこーゆータイプの男友達がいるから共感できただけかもだけど。

最後やられちゃうのはなんとなく想像ついた。
だって、前島先生はひどい人なのに、作中で唯一ドロをつけられていないから。
マシンっぽさも後半薄れてたし、どっちかっていうと人間味でてたよね。

だから、どっかでその本来の人間性をプッシュしてくるはず。

でもそれがまさかあのタイミングでくるとは、、、
まぁ、由美子さんもあそこまでやる前にすることあると思うけど、
でもそれは、あの物語構成を演出するためには仕方ないのかな。
だってそうした方が面白いし。

後味は悪かったけど、面白い作品でした。


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